革の厚みを自由に変えたい・・
革漉き機を買うのは高いし、手軽に革漉きができる代用の道具はないかな?
と思っている方、多いですよね。
そこで今回は、革漉き機の代わりに革漉きができる道具を6つご紹介します。
私はニッピの漉き機を持っていますが、手で漉くこともできます。
漉きの経験者目線で、漉き機の代わりになる道具を調べてまとめました。
革の厚みを自由にコントロールして、もっと作品レベルを上げていきましょう!
レザークラフトの革漉き機の代用に使える道具6選!
まず、革を薄くする『革漉き』には次の4種類があります。
①斜め漉き
⇨元の革の厚みからなだらかに漉く方法。パーツが何枚も重なる時や挟み込む時に使う。
②平漉き(段漉き)
⇨横から見るとL字に厚みを減らす方法。コバのへり返しする時に使う。
③中漉き(中おとし)
⇨端以外の位置で漉く方法。折り曲げをスムーズにしたい時に使う。
④ベタ漉き
⇨革全面を薄くすること。好みの厚さの革が欲しい時に使う。
1番きれいに助けるのはやっぱりコレ「革包丁」
個人的には革包丁が1番きれいに漉けると思います。
レザークラフトを始めたての時は革包丁の扱いに慣れず、コツをつかむのが大変かもしれません。
でも、使い方を覚えれば、さまざまな用途で使えるので、ぜひ練習してほしい道具のひとつです。
ちなみに、これから革包丁も買おうかな〜という人には、「秀吉」の革包丁がおすすめです。
私は8年使っていますが、まだまだ使えます!
革包丁を使った詳しい漉き方はこちらの記事で解説していますので、参考にしてください▼
>>革漉きで包丁を使うときの方法とコツ|4つの漉き方をご紹介
初心者向けなのに難しい?!「スーパースカイバー」
おすすめポイント:安い・安全
できること:斜め漉き
漉き道具の代表ともいえるのが、このスーパースカイバー。
野菜の皮をむくピーラーの革版と思ってもらったらわかりやすいかと思います。
革の端の方にスーパースカイバーを斜めに当てて漉くにはすんなり漉けるようですが、平面だと刃の引っ掛かりが悪く、なかなか漉けないという声が多い印象。
平面を漉きたいときは、カーブしている木片を台にするか円柱の棒に巻くなどして、漉きたいところを高くすると漉きやすいと思います。
また、かたい革を漉いたらすぐに切れ味が悪くなったり、何枚も替え刃が必要になる可能性が高く、あまりおすすめしません。。
が、気になる方は一度使ってみるのもアリかもしれません。
切れ味はモノによるようですが・・
慣れればベタ漉きも楽々「セフティーベベラー」
おすすめポイント:斜め漉きがきれいにできる、ベタ漉きがしやすい
できること:斜め漉き・ベタ漉き・中漉き
カーブしたカミソリに持ち手がついたような感じの道具ですが、わりと大きめの革でもセーフティベベラーを使えば楽に漉くことができます。
使い方は簡単で、セーフティベベラーを横向きに握って革の向こう側から手前に滑らせるだけ。
多少の時間と手間はかかりますが、コツさえつかめばA4サイズのベタ漉きも夢ではありません。
切れ味は刃と革によりますが、替え刃もありますし、研いで使えばさらにコスパ良くなります。
替え刃を購入するならシックの方が味がいいとの声が多いですよ。
段漉きなら「フレンチエッジャー」
おすすめポイント:一定の幅と深さを漉ける・曲線が漉きやすい
できること:斜め漉き・段漉き・中漉き・ベタ漉き
フレンチエッジャーは彫刻刀のような感じで、一定の幅を漉くことができます。
慣れて深さを一定に漉くことができれば、中漉きやベタ漉きも可能です。
フレンチエッジャーを使えばきれいな段漉きができるので、へり返しをしたい方には特におすすめの漉き道具です。
刃先の交換はできません。砥石や目の細かい紙やすりで研いで使えば長く使えるので、コスパもいいですよ。
切れ味のいいフレンチエッジャーは曲線を漉くのに優れているので、いろんな作品に対応できます。
いろんな幅のレンチエッジャーが売っているので、よく使いそうな幅から揃えるのがおすすめです。
漉きたい幅をステッチンググルーバーで引いておいて、フレンチエッジャーを使えば均等な幅で漉きやすいですね。
ベタ漉きしやすい「豆カンナ」
おすすめポイント:一定の深さにベタ漉きしやすい・いろんな用途に使える
できること:斜め漉き・ベタ漉き
コバを整えたり、へり落とし(角をとること)として使う豆カンナですが、漉き加工にも使えます。
刃を出す調節は難しいのですが、調節さえできれば広い面積を早くきれいに漉くことができますよ。
さらに砥石で研げばかなりの切れ味を発揮しますし、長く使える道具です。
ただ、刃を出す調節が難しいのと、幅が狭いので広い面積を早く漉くのは難しいことがマイナス点かなと。
また、薄い革は、刃が引っかからずに漉けなかったり、漉く時に引っ張って伸びるため不向きです。
豆カンナもいろんな用途に使える道具なので、気になってた方は使ってみるといいかもしれません。
反ってる豆カンナもありますよ!
番外編:ベルトサンダーを使う方法
靴の製造や修理では紙やすりをつけたグラインダーを使うので、それでベタ漉きできるかも?と思いついた方法です。
直置きしたベルトサンダーに、木片など均等に力を加えられるものを当ててれば割ときれいに漉けるんですよ。
デメリットはかなり粉が舞うのと、音が大きいこと。そこをクリアできる方はやってみてもいいかもしれません。
難しい調節などもいらず、ただ均等に力を当ててヤスリ続ければいいので、簡単にベタ漉きができます。
サンドペーパーの番手を変えれば、ざっくり削ってから整えるということも可能です。
うちにあったのは手に持って使うタイプだったので、台にクランプで固定してヤスリ面が上に来るようにしていましたが、直置きタイプのベルトサンダーもあるので使いやすい方でどうぞ。
強く押し当てると、革が焦げてパンの匂いがしますので注意してくださいw
比較表とランキングにしてみた結果
今回紹介した、6つの革漉き機の代用道具を表にまとめてみました。
超個人的にランク付けもしてみたので参考になれば。
漉きをする時に使う道具はどれか1つだけではなく、組み合わせて使う方が簡単できれいにできたりします。
革漉きをしてみたいけど道具はどれがいいか悩んでいる方の参考になれば幸いです。
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