このページは「型紙の作り方」を、とにかくわかりやすく解説します。
私は過去に革業界で働いていて、退職後は個人でオーダーメイドのレザークラフト作品を販売していました。
レザークラフトを始めた頃は型紙を作るのが苦手でしたが、今では自分の作りたいと思う型紙はほぼ全て作れるようになりました。
そこで今回は、今まで1度も型紙を作ったことがない方や、手書きかCADどってがいいのか知りたい方に向けて、型紙の作り方をゼロから解説していきます。
【STEP0】型紙を作る前に「型紙」って何だ?
さて、そもそも「型紙」って適当に形にしたらできるんでしょ?という方のために、型紙を正確に作る理由を解説します。
「もうわかってるよ!」という方は読み飛ばしてOKです。
ここは別にわかってなくても「【STEP2】型紙の作り方を丁寧に解説!これで誰でも型紙が作れます」に飛んでいっても構いません。
知らないと型紙作れない!ということはないので気になる方だけでも読んでみてください。
初めから完璧にできなくても、徐々にできるようになればOKです。
型紙=未来の作品
前提として、『型紙=レザークラフト作品』になります。
型紙が正確にできてこそ、正確で美しい作品が作れます。
ということは逆にいうと、型紙が間違ったりズレていると、どう頑張っても正確で美しい作品にはならないということですね。
自分の作りたい形やデザインの作品を平面から立体にするアイテム、型紙とはそんなイメージです。
型紙作りで得られるものは型紙だけではない
この記事を見ている方は、型紙を作りたい!という気持ちでいると思います。
正直、ものづくりが好きな人であれば、誰でも型紙作りはできるようになると思いますが、実は型紙が作れるようになると色々なものが手に入ります。
型紙を作るためには、その「モノ」がどんなパーツがどう組み合わさってできているのか?を知る必要があります。
早い話、100均で財布一つ買ってきて、バラしてみてください。どのパーツがどう付いているかを理解するとてもいい勉強になりますよ。
型紙を作るには計算をする場面もたくさんでてきますし、何度も修正することもあるでしょう。
モノの構造を理解する力がついたら、レザークラフト以外のものでも、さまざまなものの仕組みが理解しやすくなりますよ。
かくいう自分も、レザークラフトを始めてからモノの本質的な構造(なぜそうなっているかなどの理由)ができるようになりました。
「簡単→難しい」の順番で挫折を防ごう
レザークラフト初心者のうちは簡単なものから作っていき、だんだん難しいものを作るのが挫折が少なくておすすめです。
例えば、
①はり合わせるだけ or 少し縫うだけ(キーホルダー)
②直線で簡単な作りのもの(カードケース、ブックカバー)
③立体的なもの(ポーチ、バッグ類)
④複雑な作りのもの(ファスナー長財布、凝った作りのもの)
という感じです。
最初から難しい財布などにチャレンジしてしまうと、型紙がうまく作れずに嫌気がさしてしまう可能性があります。
(数字に強い人なら最初から難しくても大丈夫かもです)
【STEP1】まずは型紙を作る方法を選ぼう
前置きが長くなってしまいましたが、型紙の具体的な作り方に入ります。
型紙を作る時は、下記の2つの方法のどちらかになります。
・手書き
・CAD
それぞれの特徴を見て、型紙を作る方法を選んでみましょう。
このあと、それぞれのメリット・デメリットなどを詳しく解説していきます。
手書きのメリット・デメリットまとめ
メリット
- 紙とペンがあれば作れる
- サイズが感覚的にわかる
デメリット
- 複製するのが難しい
- 修正がめんどくさい
まずは手書きでレザークラフトの型紙を作るメリットとデメリットです。
簡単にいうと、紙とペンさえあればすぐに型紙を作ることができます。
完成のサイズが感覚的にわかるのも大きなメリットで、イメージが湧きやすいです。
逆に
・複製するのが難しい
・修正がめんどくさい
というのが主なデメリットとなっています。
さらに詳しく手書きで型紙を作る手順を知りたい方は、こちらを参考にしてください。
関連記事>>レザークラフトの型紙で手書きでの作り方とコツ【誰でも簡単に作れる】
CADのメリット・デメリットまとめ
メリット
- 正確に線が引ける
- 何枚でも同じ型紙が作れる
- 修正が簡単
- 手書きより早い
デメリット
- PCとソフトが必要
- ソフトの使い方を覚える必要がある
- データが消える可能性もある
続いてCADを使ったレザークラフトの型紙を作る時のメリット・デメリットです。
CADを使うメリットは何と言っても「正確さ」です。
・正確に線が引ける
・何枚でも同じ型紙が作れる
というのは本当に大きなメリットで、これから型紙にチャレンジする方には非常におすすめできます。
ただ、大前提としてCADを使うためのPCとソフトを準備して、使い方を覚える必要があります。
おすすめのCADソフトをまとめた記事も参考にしてみてください。
関連記事>>レザークラフトのCADソフトのおすすめ3選|選び方と本もご紹介手書きとCADの比較
型紙を作るには、手書きとCADの2つの方法があるという話をしてきましたが、
結局自分には「どっちがいいの?」という方のために比較表を用意しました。
手書き | CAD | |
必要なもの | 紙・ペン | PC・CADソフト・プリンター |
簡単さ | 線が引ければOK | 少し難しい |
正確さ | コツがいる | 簡単 |
カーブ | コツがいる | 簡単 |
複製 | 手間がかかる | 簡単 |
サイズ感 | わかりやすい | わかりづらい |
やり直し | 手間がかかる | 簡単 |
それぞれの特徴を一行でまとめると
手書き:特別なものいらなくてすぐにできるけど、修正や複製はめんどくさい
CAD:線の長さや直線、カーブなど正確に書けるし複製も簡単だけど、PCやソフト、プリンターなどの設備が必要
ということになります。
【STEP2】型紙の作り方を丁寧に解説!これで誰でも型紙が作れます
どちらで型紙を作るかを決定したら、いよいよ実際に型紙を作成します。
全然型紙の作り方わかってないけど、いきなりできるの・・?
と思うかもしれませんが、丁寧に作り方を解説したページがあるのでご安心ください。
手書きを使った型紙の作り方
手書きで型紙を作ってみよう、と思った方はこちら。
まずは超簡単に型紙が作れる方法を解説した記事があるので、全く初めて型紙を作る人はこちらを参考にしてみてください▼
基本的に、どんな型紙を作る時でも次の手順で進めていきます。
こちらの記事の通りにやれば誰でもできます。やり方は人それぞれですが、まずはこの手順でやると問題なくできます。
難しいものを作ろうと思うとパーツが多くなり、型紙も複雑になるので、最初は簡単なものから始めてみるのがおすすめ。
一度紙で組み立ててみて、良さそうなら練習用の革で作ってみるとベストです!
CADを使った型紙の作り方
基本的な手順は手書きと同じです。
CADを使って型紙を作りたい方はこちらを参考にCADソフトを選んでみてください▼
無料でダウンロードできるCADソフトも紹介しています 。
【STEP3】型紙を書いた後の使い方のコツ
作った型紙は、何度も使い回しができるように厚紙に貼ってから使いましょう。
100均の画用紙とかお菓子の紙箱とかでOKです。
のりはアラビックヤマトなどの水のりを使うと紙がふやけてサイズが変わるので、スティックのりやスプレーのりを使いましょう。
中にはゴム糊を使っている方もいるようですよ。
私はずっとスプレーのりを使っています!
【STEP4】まとめ:脱初心者!徐々に難しい作品にチャレンジしよう
今回紹介した方法で、とりあえずどんな初心者の方でも型紙を作ることができると思います。
できることが増えてくると、だんだん楽しくなって色んな作品が作れるようになって、さらに楽しくなります。
自分の頭の中で「こんな革製品あればいいのにな」というものが作れるようになると、周りの人からもこんなの作って欲しい!って言われるかもしれません。
もしこの記事を読んでも、やっぱり型紙作るの難しい!と思う方は型紙を販売しているサイトからダウンロードして、アレンジしてみましょう。きっといい作品が作れるはずです。
思い描いたものが実際に形になる感動や満足感は他のものには変えられないものがありますよ。
このサイトが、そのための手助けになればとても嬉しいです。
レザークラフトを始めた方が、楽しんで色んな作品を作れるように応援できればと思っています!
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