今回は、コニシから販売されている「ボンドGクリヤー」をご紹介。
レザークラフトでは色々な接着剤が販売されていますが「色々使ってみて、最終的に自分に合うものを使い分ける」のが一番だと個人的に思っています。
どの接着剤にも言えるのですが、使い方によって作業のやりづらさや作品の仕上がりに影響してきます。
今回紹介するボンドGクリヤーは、レザークラフト初心者にもオススメ。
ボンドGクリヤーのよくある疑問として
- ゴムのりやG17と何が違うのか?
- 使い心地
- 上手な塗り方
について詳しく書いていきます。
ボンドGクリヤーとは?
レザークラフト専用の接着剤は専門店、もしくはLOFTや東急ハンズのようなお店でしか買えないことも多く、近場にない場合は入手困難だったりしますよね^^;
その点、ボンドGクリヤーはダイソーやセリアなどの百均やホームセンターなどで手に入るので、気軽に買えるのがオススメポイントの一つでもあります。
容量は、百均やホームセンターにある20mlは小さめのサイズ。
たくさん使いたい時は、量が多いサイズのものもありますので使いたい量によって選びましょう。
ちなみに、小物作品で縫うところの仮止めをするくらいなら20mlでも十分使えます。
わたしが前にショルダーバッグを作った時は、端を全て折り返し(ヘリ返し)、底の角を革を二重に貼り付けるデザインにしたり、と接着剤を使うところが多い作品で20mlのサイズ1.5本くらい使いました。
GクリヤーとG17との違いは?
コニシボンドには、Gクリヤーとよく比較される「ボンドG17」があります。
GクリヤーとG17のパッケージには合成ゴム・皮革・金属とそれぞれ同じ用途が書いてあります。
では何が違うの?という疑問がわいてきますが、これについては
✔︎色がついているかどうか
が一番大きな違いだと思います。
接着剤の色がGクリヤーは透明なのに対し、G17は黄色。
個人的にG17の黄色が見えるのは綺麗な仕上がりにならない場合あり、わたしはレザークラフトでG17は使いません。
レザークラフトでは、革の端「コバ」を切りっぱなしで仕上げる作品がありますよね。
G17は色がついているため、コバの仕上げを切りっぱなしにしたいとき、貼り合わせた革と革の間にいかにも接着剤!!という黄色い層ができるのが欠点かなぁと思います。
色がついているG17は、端のギリギリまで塗ってしまうと革の断面に黄色が見えてしまう可能性があるということを覚えておいて下さね。
他の違いとしては、
✔︎強度が少し違う
とネット上のレビューも見かけましたが、レザークラフトで使用するくらいなら強度はどちらでも全く問題ありません。
もしかしたら成分が多少違うかもしれませんが、そこまで神経質になることもないかなと。
わたしはどちらも使った事がありますが、色の違い以外には特別なにも感じませんでした。
ゴムのりとの違い
レザークラフトの代表的な接着剤の一つに、ゴムのりという種類があります。
ゴムのりは「仮止め用」として、初心者から上級者まで幅広くレザークラフトで使われています。
Gクリヤーとゴムのりの大きな違いは、
✔︎貼った後にはがせるかどうか
です。
Gクリヤーは強力な接着剤なので、1度貼り合わせた革同士をはがすのは難しいです。
無理にはがそうとすると革が伸びてしまう場合があり、基本的にGクリヤーで貼り合わせた革をはがすのは無理と思っておきましょう。
(何度も無理にはがしたことありますが^^;)
一方で、ゴムのりは接着力が弱いので、貼り合わせたあとにはがしたいと思えば簡単にはがすことが可能です。
はがれて欲しくないところはGクリヤーで、縫う前の仮止め程度ならゴムのり。という感じで使い分けるのもアリですよ。
もしくは、レザークラフトに慣れていない間はゴムのりを使い、少し慣れてからGクリヤーを使ってみるというのも一つの手だと思います。
ボンドGクリヤーの使い心地
次はボンドGクリヤーの使い心地について詳しく紹介していきます。
個人的なレビューに近い内容で、実際に使っていて感じるポイントをまとめましたので、 参考になればと思います^^
乾くのが早い
革用の接着剤は、商品によって塗ってから接着するまでの待ち時間が様々です。
ボンドGクリヤーは、パッケージにも「速乾」と書いてある通りで、乾くのが早いタイプの接着剤です。
パーツが多い作品の場合は、何個も塗っている間に最初に塗ったパーツが乾いていることがよくあります。
特に、一枚で広い面積を塗るパーツの場合は手早く塗らないと、最初に塗ったところとの時間差があきすぎることも。
大体の場合は、多少の時間差があってもちゃんとくっつくので、よほど時間があかなければ特に心配ないかと思います。
ただ、作業時間を短くするためにも「手早く塗る」ことに慣れる練習をするのはオススメですよ^^
乾いても硬くならない
Gクリヤーは乾いても硬くならないタイプの接着剤です。
なので、ぶっちゃけ接着剤にこだわらなければGクリヤーだけでレザークラフト作品は作れると個人的に思ってます。
財布の内側などの裏張りをしたい場合や、曲がる箇所への接着も全く問題なく使用できます。
ただ、内側などに布を使う場合は表面に接着剤がひびかないように十分注意が必要です。(これは他の接着剤にも言えることですが)
コバまで塗れる
G17と違いGクリヤーは透明なため、上手に塗ればコバまで塗っても綺麗な仕上がりになります。
これは結構重要なポイントで、レザークラフトでコバ切りっぱなし完成させたい場合は、端まで接着剤がついていないと革同士が縫い目から外の部分バラバラになってしまいます。
これはあまり美しい仕上げとは言えません。
やはり端まで塗れる接着剤を使う必要があると思います。
Gクリヤーのメリット・デメリット
今まで紹介した使い心地から感じた、メリットとデメリットをまとめてみました。
作る作品や人によっては、同じことでもメリットになったりデメリットになったりすることもあると思うので”なんとな〜く”の参考にしてくださいね。
・乾くのが早いので作業が早く進む
・乾いても硬くならない
・しっかり接着できる
・透明なので端まで塗れる
・チューブタイプ使いづらい(かも)
・乾くのが早く手早く作業する必要がある
・量が少なくなるとチューブ容器が切れてしまう
とは言え、最終的にはこの接着剤をうまく使いこなせるように、何度も使ってみるしかないと思います。
わたしもレザークラフトに慣れるまでは、手や革の銀面に接着剤がたくさんついて半泣きになりながら作業してました。
何個も作っていくうちに、だんだんコツが掴めるようになったので、最初はうまくいかなくても落ち込む必要はありません^^
Gクリヤーの上手な塗り方のコツ
それではボンドGクリヤーを上手に塗る方法を紹介していきます。
こちらも他の接着剤を使う時に共通することも多いと思うので、塗る時に意識するポイントとして覚えておいてもらえればと思います^^
①薄く塗る
早速どんな接着剤にも言えますが、レザークラフトで革と革を貼り合わせるために塗る接着剤は薄く塗るのがポイントです。
接着剤に厚みがでてしまうと、革と革の間に接着剤の層ができてしまいます。
革の表面のデコボコの原因になったり、乾く時間が遅くなったりといいことは一つもありません。
Gクリヤーを薄く塗るためには、
チューブから少量出してヘラで塗る
の方法がオススメです。
チューブから直接革に出すと、どうしても量が多くでてしまいがちです。
できるだけ同じ薄さに塗りたいので、いらない雑誌や紙などにGクリヤーを少しづつ出してからヘラにとって革に塗っていくのがオススメです。
直接塗るよりも面倒かもしれませんが、チューブのまま革に出すよりも綺麗に均等に塗ることができるので、作品が綺麗に仕上がるポイントでもあります。
②貼り合わせるタイミングを見極める
ボンドGクリヤーは速乾ではありますが瞬間接着剤とは違って、5分から10分ほど乾かして貼り合わせます。
この貼り合わせのタイミングを見極める方法を紹介します。
貼り合わせたい革の両面に接着剤を塗ってしばらく放置したら、
人差し指か中指を曲げて第二関節で接着剤を塗ったところを軽く触ってみてください。
その時ペタッと指にくっついたら貼り合わせるタイミングです。
もし、グニャっとした感覚や、指にくっついたあとはがした時に糸を引く場合は、貼り合わせには早いのでもう少し乾かしてから貼り合わせましょう。
合図としては「第二関節にペタッとくっつくくらい」と覚えるといいですよ^^
指先じゃダメなの?と思うかもしれませんが、指先には汚れがついていることも多い上に、関節で確認することで触りすぎるのを防ぐ効果もあります。
この方法は、靴修理の仕事を始めた頃、先輩に教えてもらった方法で、クセ付けておくと確認の時に合図がわかりやすいのでオススメです。
③付属のヘラは使わない
ボンドGクリヤーには付属のプラスチックのヘラがついています。
ですが、このヘラは塗るところがギザギザになっているので、個人的にレザークラフトで使うにはオススメできまん。
レザークラフトでの接着剤は、できるだけ隙間なく表面に均等に塗るのが理想的なんですよね。
塗るところがギザギザしているということは、全面に塗ることができず線のように接着剤を塗ることになってしまいます。
なので、できればこんな感じの先の平らなヘラで塗る方が隙間なくきっちり塗れるのでオススメです。
もしくは、靴の製造でも使うこちらのブラシがおすすめです。(量が少ないと塗りづらいかもです)
接着剤を塗る時はこんな感じのヘラかハケがおすすめです。
自分の使いやすい方を選びましょう。
ちなみに私は接着剤によってヘラとハケを使い分けています!
ボンドGクリヤーは、開封後に時間が経って古くなったり、チューブが割れてしまうとボンド自体が硬くなってしまいます。
その時はシンナーを少し混ぜるなど、柔らかく伸ばして使うのがおすすめです。
レザークラフトでGクリヤーの使い方やメリットデメリット紹介まとめ
今回紹介した、ボンドGクリヤーは初心者にも使いやすい接着剤だと思います。
上手に塗るコツはなんと言っても薄〜く塗ること。
速乾で使いやすくガッチリ止まってくれるので、慣れればとても便利な接着剤として使えますよ!
最初は失敗することもあるかもしれませんが、何度もチャレンジして自分のものにしてくださいね^^
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