レザークラフトの作業で、どうしてもついてまわる騒音。
・マンションだから思いっきりできない
・仕事が終わって、夜にやりたい
・静かにレザークラフトをやりたい
と悩んでいる方も多いと思います。
そこで今回は、レザークラフトの作業を静かにする6つの対策をご紹介。
遠慮しながらレザークラフトをやっていると、好きなことをしているはずなのにストレスを感じますよね。
誰にも気を使わずに、存分にレザークラフトを楽しみたい方は参考にしてください。
レザークラフトの騒音対策6つ
レザークラフトでおすすめの騒音対策は以下の通りです。
・騒音対策①:御影石を敷く
・騒音対策②:レールアンビルを使う
・騒音対策③:ハンドプレス機を使う
・騒音対策④:菱目打ち→菱ギリであける
・騒音対策⑤:穴あけ→スクリューポンチであける
・番外編:ミシンを使う
それぞれを詳しく見ていきましょう。
騒音対策①:御影石を敷く
まず一つ目は硬い石として有名な「御影石」を使う方法です。
御影石は墓石や建物の壁・床など、多くの部分で使われています。
また、キッチン台としても使用されることもあり、大理石よりも硬くて強いという特徴を持っています。(もちろん同じ厚みなどの条件下で)
革の表面が傷つかないように、石の表面がツルツルな本磨きの御影石を選びましょう。
御影石を使うときは下から順番に
フェルト→御影石→ゴム板(ビニプライ)
を敷いて使います。
フェルトは、防音マットとしての役割をしてくれます。
御影石から伝わる振動を吸収して、静かにカービングや菱目打ちができるようになります。
レザークラフトで使うときは、せめて1cm以上の厚みのフェルトを使いましょう。
値段は高いですが、ストレスフリーなレザークラフトを楽しみたい方はビニプライもおすすめです。
騒音対策②:レール床を使う
「レール床って何?」と思う方も多いかもしれませんが、もともと鉄道で使われていた『レール』を短くカットしたもののことです。
鉄道のレールを作るときには、折れたり割れたりしにくくなるように鉄にマンガンやカーボンなどを加えて素材のバランスをとっているそうです。
そのため、叩いても割れづらい組織構造と遮音性の高さが期待できます。
使い方は下から
レールアンビル→ゴム板
です。
さらに防音対策するなら、一番下に防音フェルトやマットを敷いても良いですね。
その辺りは試行錯誤してみてください。
デメリットとしては、本体が重たいので動かすのが面倒くさいところです。基本的に床に置いて使う道具となっています。
レール床の上でゴム板を引かずに、菱目打ちや穴あけポンチを使うと先が潰れてしまうのでやめましょう。
騒音対策③:ハンドプレス機を使う
レザークラフトの騒音の原因となる、
- 菱目打ち
- 穴あけポンチ
- 金具つけ
- カービング
の全ての作業がシンコのハンドプレス機なら力を入れずに無音でできます。
静かに作業できるだけでなく、垂直にまっすぐ打てるというメリットもあります。
失敗しやすいスナップなどの金具を取り付けることができますし、自分の持っている工具がそのまま使えるというのも無駄がなくていいですね。
少々お値段はしますが、これで作業中の「遠慮しながらやらなければいけない」というストレスから解放されるなら安い買い物かなと。
音の出る作業内容を全体的にカバーしていることから考えても、騒音対策としてハンドプレス機以上の対策はないと思います。
目的別の騒音対策ができる方法
次は個別の作業によってできる対策を紹介していきます。
騒音対策④:菱目打ち→菱ギリであける
手縫いでレザークラフトをするなら、菱目打ちを使って縫い穴をあける作業は必須ですよね。
菱目打ちを使いたいタイミングが夜だったりすると「いやだな~、でも縫い穴あけないと作業進まないし・・」となる人も多いのではないでしょうか?
菱目打ちを使った作業を無音でするには、以下の2つの方法があります。
1番安く静かに縫い穴を開けるなら菱ギリを使うのがおすすめです。切れ味がとてもよく、ハンマーを使わなくても押し付けるだけで革にスーッと切れ目が入ります。
使い方はとても簡単で、菱目打ちを押しあてて跡をつけたところに菱ギリを刺すだけ。全く音を出さずに縫い穴が開けられます。 ただ、慣れるまでは、穴の角度や大きさを一定にするのが難しく、綺麗な縫い目になるような穴を開けられないかもしれません。
また、個人的に菱ギリは騒音対策以外にも使えると思っていて、菱目打ちが入りづらいところや、ひと針の幅を調整したいときにも使えるので持っていて損はない道具のひとつでしょう。
菱ギリを使うときは、革の下にコルクを敷くとサクッと入っていき、より作業しやすくなるのでおすすめです。
音を出さずに縫い目の穴を開ける方法として菱目打ちパンチを使うのもアリです。
商品によっては、4本目・2本目・1本目と付け替えができるので直線だけでなくカーブにも使えます。ただ、この道具の構造上、端の方しか穴が開けられなかったり、まっすぐ開けるにはコツがいるところがデメリットです。
『綺麗な縫い穴=綺麗な縫い目』になるのは間違いないので、完璧な縫い目を求める方には不向きかなと思います。
菱目打ちパンチは、力の弱い女性や子供でも楽しく作業ができるグッズという感じですね。
騒音対策⑤:穴あけ→スクリューポンチであける
ハトメやホックなどの金具の穴は、スクリューポンチを使うことで静かにあけられます。
穴をあけたいところに本体を立てて、まっすぐ下ろせば綺麗に丸い穴が開けられます。
さらにハンマーを使わなくて良いので、振動によるブレがなく正確かつまっすぐあけられるメリットもあります。
ちなみに安いスクリューポンチは精密性と切れ味に欠けるので、何度も上下しないと開けられない商品も多いです。
個人的には工具はちゃんとしたものを使うのがいいと思っているので、正確で切れ味のいいものを使うのがおすすめです。
ちょい高めではありますが、野中製作所の野中製作所のスクリューポンチは切れ味がよく、一回でスパッと開けられるので「ストレスを感じさせない」と高評価です。
番外編:ミシンで縫う
個人的にこれが1番手っ取り早く、静かにレザークラフトが楽しめる方法だと思います。
レザークラフトでのトンカチの音は本当に厄介ですが、菱目打ちを使わなくていいのは、騒音対策としてはかなり高ポイントです。
しかも手縫いのような素人っぽさが出ないので、売り物みたいな革製品が作れます。
パーツや穴を開けるときは工具が必要ですが、菱目打ちを使わなくて良いのは本当にストレス軽減になりますよ。(何回言うの・・)
工業用のミシンは20万くらいしますが、職業用や家庭用なら数万円でレザーが縫えるミシンが売っています。
もちろんパワーや縫い目の綺麗さは工業用には劣りますが、時間を問わずに作業できる点ではかなり優秀です。
手縫いにこだわらない方は、ミシンでレザークラフトするのもおすすめですよ。作品によって使い分けたり、手縫いとミシンを併用するのも個性が出ていいですね。
関連記事>>レザークラフトにおすすめのミシンの選び方|家庭用か職業用どっちがいいの?レザークラフトの騒音対策5つ|マンションや深夜でも静かに作業する方法まとめ
レザークラフトをやっていると、騒音にまつわる問題はストレスになるくらい気になりますよね。
「菱目打ち・穴あけポンチ・金具つけ・カービング」など、ハンマーを使った音の出る作業の対策をとって、思いっきり楽しめるようにしてみてください。
また、ミシンを使ったレザークラフトもやってみると楽しいですよ。
今回紹介した方法で、静かなレザークラフトを心から楽しんでもらえたら嬉しいです。
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