手縫いでレザークラフトを始めたいけど、おすすめの革って何だろう。
革の知識は全くないので、革について知りたい。
こう思っているレザークラフト初心者さんも多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、レザークラフトに向いている革の種類が知りたい方に向けて、革の基礎知識を紹介します。
レザークラフト歴約8年の経験を活かして解説していますので、革選びに悩んでいる方は参考にしてみてはいかがでしょうか。
レザークラフト初心者におすすめな革とは【ヌメ革を選ぶべき理由】
レザークラフト初心者には、手縫いしやすいヌメ革がおすすめです。
理由は次の通りです。
・ハリがある
・コバ磨きができる
・刻印、カービングができる
・「革の王道」なのでレザークラフトをしている感じを楽しめる
ヌメ革はハリのある革なので、手縫いやコバ磨きや刻印が美しく仕上がります。
ハリのない革は手縫いに向かないので、縫い糸で革が引っ張られてふにゃふにゃと波打った仕上がりになってしまいます。
ヌメ革以外にもハリのある革はたくさんありますが、まずはヌメ革から始めるのがおすすめです。練習用にハギレを使えば、値段も安く抑えることができますよ。
レザークラフトを始める人の中には「コバ磨き」に憧れを持っている人も多いのではないでしょうか。
コバ磨きをしたヌメ革は美しく、レザークラフトの醍醐味を味わうことができます。
また、刻印でイニシャルを入れたり、カービングや染色することもできます。まさに世界で一つだけの本格的な革製品を作れますよ。
「使っていくと経年変化していい感じになっていく革」とって多くの人が想像するのは、ヌメ革であることが多いです。
レザークラフトを綺麗に仕上げられるようになるまでの道のりは長く、何度も失敗したり嫌になることもあるでしょう。
自分にはやっぱり向いてないな・・と思った時に「この立派なヌメ革を立派な財布に仕上げてみせる!」といったような、強い気持ちになれるかもしれません。
さらに、微妙なズレや歪みでうまく仕上がらなさそうでも、最後にコバを磨けばいい感じに仕上がったりするのもヌメ革のいいところです。
製作過程が辛くても、最終的に綺麗に仕上がればモチベアップにつながるでしょう。
おすすめのヌメ革を紹介
初心者にとって、扱いやすい革から始めることは大切です。
どれを買えばいいのかわからないという方に、まずはこれを選べば間違いないというヌメ革を紹介を紹介しておきます。
ヌメ革の具体的な特徴を知りたい方はこちらも参考にどうぞ▼
>>ヌメ革とは?手入れ方法やエイジングによる変化を詳しく解説
DY.Leather タンニンなめし A3size
こちらはナチュラルから色付きまで7色から選べるヌメ革です。
こちらは1枚がA3サイズなので、ブックカバーやカードケース、簡単な財布などが作れますし、革のカットに失敗してもサイズが大きいので安心できます。
厚みは1.0mm~3.0mmまでありますが、初めてなら2.0mmを選ぶと手縫いしやすいでしょう。
革の表面はツヤのないマットとなっていますが、光沢を出したければ仕上げ剤を使ってみても楽しいかもしれません。
しかも送料無料なので、レザークラフト初挑戦の方におすすめです。
【お買い得セット】牛革ロロマ 1.5DS(10x15cm) 5枚セット
【お買い得セット】牛革ロロマ 1.5DS(10x15cm) 5枚セット(色・厚み組合せ自由!)全12色 厚み0.6/1.2/1.6mm【10%OFF】【ネコポス対応】
こちらは好きな色の革を5枚組み合わせて購入できます。
1枚が1.5ds(10cm×15cm)なので大きい作品は作れませんが、カードケースや小物入れ、道具ケースを作るのにおすすめです。(ショップ内にサイズ違いあり)
通常のタンニンなめしより1.5倍の期間をかけて、オイルとワックスをたっぷり染み込ませた革が5枚で千円台と思うと良心的ではないでしょうか。
ロママ革は、使えば使うほど艶と魅力が増していきます。
レザークラフトで作った作品で経年変化を楽しみたい方にぴったりの革です。
レザークラフト初心者が知っておきべき革の基礎知識
革についての基礎的なことを知っておきましょう。
革のことを知っていると、どの革でどんなものが作れるのかなどの向き不向きの判断ができるようになります。
そもそも、革って何?
革とは、動物の皮膚を腐らないように薬品で処理したもののこと。
この処理のことを『鞣し(なめし)』といいます。
動物や薬品によって、それぞれの革の違いが大きく分かれます。
ここでは、手縫い向きの革に使われている動物の種類と特徴を紹介します。
代表的な革の種類
牛革は、革製品で一番多く流通している革。
丈夫で美しく、月齢や性別によってかたさ・しなやかさ・強度・表情などの違いがあり、それぞれに合った用途に使われています。
月齢や性別の違いで「カーフ・キップ・ステアハイド・カウハイド」などに分かれていますが、名前を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
革の中でもスタンダードと言える牛革は扱いやすく、レザークラフト初心者は牛革から始めるのがおすすめです。
先ほど紹介したヌメ革も、一般的には牛を使っていることが多いです。
豚革は唯一、国内で原皮から製品まで生産可能な革です。
日本ではランクの低い革と思われやすいのですが、ヨーロッパでは高級な素材として扱われています。
牛革より軽く通気性が良い上に、摩擦に強くて頑丈な特徴があります。
ただ、表皮の下がすぐに脂肪などの皮下組織になるため、ほぼ銀面だけの厚みにしか加工できません。
その薄さと丈夫さを生かして、靴やバッグや財布などの内側の革として使われることが多く、高級ブランドのエルメスやグッチなどでもよく使われています。
革の表面に三つずつ毛穴が並んでいることで判断できるので、見分けがつきやすいでしょう。
馬は運動量が多く余分な脂肪が少ないため、皮膚が薄い上に軽くて柔らかい特徴があります。
また、薄さのわりに強度があり、さらにキメが細かく毛穴の少なさから、革の表面がなめらかで美しい見た目をしています。
紳士靴や紳士財布に使われる『コードバン』は、馬の臀部(お尻部分)を使っており、その希少さと美しさから高級革として高い人気を誇っています。
コードバンは空気も水も通さないほど繊維が細かく張り巡らされ、その繊維密度は牛革の3~5倍と言われています。
ハリやコシがあるので手縫い向きの革と言えます。
レザークラフトの基礎知識を学べる3冊【まずは簡単なものを作ろう】
レザークラフトで作りたいものは人それぞれですが、自分の作りたいものが作れるようになりたいですよね。
そのためには、道具や革以外にも教科書となる本があるといいです。
自己流でもできますが、綺麗に仕上げられるようになるにはかなりの遠回りをしてしまうと思います。
まずは簡単なものを作ろう。レザークラフトの基礎知識を学べる2冊
レザークラフト初心者にとって必要な知識が学べる本をまとめておきます。
ネットでもたくさんの情報がありますが、より具体的でわかりやすい本もたくさんありますので、ぜひ参考にしてください。
実際に作っている時に、わからないところを確認するためにも本があると便利ですよ。
この本は、レザークラフトの王道といっても過言ではないほどの定番本。
本の内容は以下の通りです。
・レザークラフトとは
・型紙
・けがき
・裁断
・漉き
など・・
これさえ読めばレザークラフトを作っていく上で必要な道具や使い方などの技法から、応用までを学ぶことができます。
教室に通うことを考えると、ここまでのクオリティの本を1冊買うのは安上がりだと思います。
ただ、型紙などはついておらず、あくまでも『教科書』という立ち位置の本として持っておくのがオススメです。
続編が3巻まで出ていることからも、人気の高さがうかがえます。
型紙が付いているので、とにかく何かを作ってみたい人向けです。
実際に手を動かしながら、レザークラフト用語、縫い方、道具の使い方などを覚えていくことができます。
また、このような本についている型紙は縮小されていることが多いのですが、こちらは原寸大なのでそのままコピーするだけでOKなところも初心者に優しいポイントですね。
一つ目に紹介した「レザークラフト技法事典―クラフト学園虎の巻」でレザークラフトの基礎知識を学び、実際の製作にはこちらの本というふうにあわせて購入するのがおすすめです。
この2冊があれば、レザークラフト最初の一歩として大きく踏み出せるでしょう。
レザークラフト初心者に革のおすすめはコレ|種類の解説【手縫い向け】まとめ
ということで今回は、
- 初心者におすすめな革
- 革の基礎知識
- 基礎知識を学べるおすすめ本
を紹介しました。
自分で作った革製品は、既製品とは違う愛情が芽生えますよ。
今回紹介したおすすめの革や、本を参考にお気に入りの一品を作ってみてはいかがでしょうか。
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