革にクリームを塗りすぎたときの4つの対処方法|シミや白くなる原因は?

革クリームの塗りすぎ対処方法 作業のコツ

革にクリームを塗りすぎた時、

・白く浮き出る

・シミになる

・クタクタになる

・光沢が消える

・カビが生えやすくなる

の状態になることが多いです。

この記事では、革にクリームを塗りすぎた時の対処法と、塗りすぎる原因や防止策をお伝えします。

革に塗りすぎたのがオイルの方はこちらの記事をどうぞ。

>>革にオイルを塗りすぎた時の対処法2つ|原因と防止策もご紹介。

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革にクリームを塗りすぎたときの4つの対処法

次の通りです。

・対処法①:ブラッシングする

・対処法②:かたく絞った布で水拭きする

・対処法③:クリーナーを使用する

・対処法④:丸洗いする

後にいくほど革への負担が大きくなりますので、やる時は十分注意してくださいね。

革の種類によってよりシミになったり効果がない場合もありますので、必ず見えにくいところで試してみてください。

レザ森
レザ森

今回紹介するのは、代表的な対処方法となります。万が一ミスっても自己責任でお願いします!

では、それぞれを詳しく見ていきましょう。

その①:ブラッシングする

クリームを塗りすぎた!と思ってすぐの状態なら、長めにブラッシングをして、時間を置いて様子をみましょう。

水分の多いクリームなら、乾燥と同時に余分な水分が蒸発してくれる可能性もありますし、クリームが革に浸透してしまえば問題ないこともよくあります。

ブラッシングで熱を加えることで、クリームに含まれる油分やロウが溶けてうまく浸透してくれることもありますよ。

ブラシを持っていない方は、乾いた布でも大丈夫です。

人差し指に巻きつけて、クルクルと円を描くように革全体をなでてみてください。(ブラシも円を描くように使ってくださいね)

ちなみに、手入れ前のブラッシングをしていない場合は、表面についた汚れの上にクリームがのっているだけの状態の可能性もあるので、思ったより取り除けるかもしれません。

その②:かたく絞った布で水拭きする

ブラッシングをして数日置いても変化のない時は、硬く絞った布で水拭きしてみましょう。

内部まで浸透したクリームの成分を除去するのは無理ですが、表面に出てきた不要な油分の除去が可能です。

方法は以下の通りです。

革を水拭きする方法

①かたく絞った布で全体を拭く

②乾かす

③クリームをぬる

④ブラッシングと乾拭き

コツとしては、必ず全体を水拭きすることです。部分的に水拭きするとシミの原因になりますので注意してください。

しばらく置いて乾いたら、革用のクリームを塗り、全体をしっかりブラッシングして、乾いた布で乾拭きしておきましょう。

その③:革用のクリーナーを使う

水拭きでも変化がなければ、革用のクリーナーで塗りすぎたクリームの成分を除去していきましょう。

革の表面に、クリームの油分やロウが固まって白くなった場合にも効果のある方法なので、やってみてくださいね。

おすすめのクリーナーはレノマットリムーバーです。

こちらは強力なリムーバーなので、革によっては染料まで取れたり劣化の原因になります。やりすぎないように様子を見ながらでお願いします。

手順は下記の通りです。

革用クリーナーを使う方法

①ブラッシング

②布にレノマットリムーバーを少量とる

③革に塗る

④革の色にあったクリームを塗る

⑤しっかりブラッシング

という感じクリーナーをした後、革の色にあったクリームを塗ってブラッシングと布で乾拭きで仕上げます。

ブラッシングと布で乾拭きをしっかりすることで、表面についた不要なクリームを取り除くことができて、シミの原因や白く浮き出る現象はなくなるはずです。

リムーバーは強力なものを使うほど革の負担になりますので、こすりすぎないように注意してくださいね。

ちなみに、ヌメ革などの表面加工されていない革はリムーバーを使わないようにしましょう。クリームやオイルで目立たなくするのがおすすめです。

その④:丸洗いする

最終手段は、丸洗いして強制的にクリームを抜く方法です。

クリームを抜くためには、少し長めにお湯につけておく必要があるので、どうしてもという場合以外にはおすすめしません。一応この方法もあるよということで紹介しておきます。

革を丸洗いする方法

①40度くらいのお湯に30分ほどつけておく

②出来るだけ水分をふき取る

③陰干しする

④生乾きになったらクリームを塗る

水につける時間は状態を見てもらいたいのですが、革の中まで完全に水を浸透させるために、だいたい30分以内を目安にしてください。

厚い革の場合は、半日くらいつけておく方がいいかもしれません。

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水からあげたら、少しでも早く乾かすためにタオルでできる限りの水分を拭き取っておきましょう。

シワなどがつかないように形を整えて陰干しして、完全に乾く前に(半乾きくらい)革用クリームで保湿しておきます。

ドライヤーを使って急激に乾かすとヒビ割れの原因になるので、革の扱いに慣れていない場合は、自然乾燥させましょう。

クリームを塗った後に乾かす時も、必ず形を整えておき、ときどき軽く革をもむとしなやかな状態のまま乾かすことができますよ。

もし、自分で洗うのが不安な方は、専門業者に頼む方が失敗がないです。

近所にある靴・カバンの修理屋さんで、クリーニングをしているお店に聞いてみましょう。

「クリームを抜く」という内容では受け付けてくれるかわかりませんが、丸洗いはやってくれると思います。

もし近くに革専門のクリーニング店がないときは、ネットのクリーニングを利用するのもありです。

ブランド品や革ジャンなどの高価な革製品を丸洗い〜仕上げまでこの値段でしてくれるなら安いんじゃないかな〜と思います。

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革にクリームを塗りすぎた原因と防止策

多くの場合、革にクリームを塗りすぎる原因は次の2つが考えられます。

①一回に手に取る量が多すぎる

②クリームを塗る頻度が高すぎる

こうならないように、適切なクリームの量と対策方法もセットで解説します。

①一回に手に取る量が多すぎる

革製品のお手入れに慣れていない方がやりがちなのが、ひと塗りするときのクリームの量が多いです。

一度にたくさんのクリームを瓶からとってしまうと、革に必要な量以上に塗ることになりがちです。

なので、次に手入れするときは、瓶からとる量をお米1~2粒くらいになるように気をつけてみてください。

塗り広げてみて、足りなければ少しづつ足していくことで、塗りすぎ防止になります。革に塗るクリームの量って、思っているよりも少なくて大丈夫ですよ。

そして、クリーム塗っただけでは革の表面にクリームがのっているだけの状態なので、表面に残った油分が固まって白くなる原因になります。

必ず、ブラッシングと布で乾拭きを丁寧にしておきましょう。

「ブラッシング→乾拭き」の順番で、まずはブラッシングで細かいシワの中までクリームをなじませて、次に布でクリームと革に熱を与えて油分やロウを温めつつ浸透させていきます。

最終的な目安は『布にクリームがつかなくなる』までです。

ここまでしっかりと塗り込んでおくと、不要なクリームを取り去り、必要なクリームを内部に浸透させることができるので、バッチリです。

レザ森
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乾いた布でクルクルと円を描くようにひたすら乾拭きしましょう!

②クリームを塗る頻度が高すぎる

革が乾燥しないように予防するのは大切ですが、過剰な量は革を劣化させてしまう原因にもなります。

革にクリームを塗る頻度は革の種類や状態、使っている環境によりますので一概にはいえません。

個人的には、乾いてきたかな~というくらいのタイミングがベストだと思っています。

一番良くないのは「ネットに革の手入れは月一回って書いてあったから、毎月クリーム塗る」と、革の状態を見ずにクリームを塗り続けること。

大切なのは革の状態を見てケアすることなので、「触るとカサついてきた」「見た目が乾燥してきた」という目安を持って判断しましょう。

ちなみに、革の表面のコーティングによってはそもそもクリームが浸透しない革ということもあります。

クリームを塗っても革の表面にのってるだけで浸透している様子がなければ、布で拭き取っておきましょう。

その場合、革と合わないクリームを塗っている可能性がありますので、違うクリームかオイルを使うことをおすすめします。

革にクリームを塗りすぎたときの4つの対処方法|シミや白くなる原因は?まとめ

今回紹介したクリームを塗りすぎた時の対処方法は、

  • その①:ブラッシングする
  • その②:かたく絞った布で水拭きする
  • その③:革用のクリーナーを使う
  •  その④:丸洗いする

です。

クリームを塗りすぎると、カビが生えやすくなったり光沢がなくなったりして、革にいいことが一つもありません^^;

なので、乾燥してきたかな~?というタイミングで適量を塗るように心がけてみてください。

また、ブランドの革製品や革ジャンなどの場合は皮革製品専門の宅配クリーニングに依頼するとよいでしょう。

塗りすぎたクリームを上手に抜くときの参考になれば幸いです。

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レザ森の中の人
レザ森

皮革業界で働き、個人でレザークラフト制作&販売を8年間やっていました。
 
今は、レザークラフトを楽しんでもらえるように、このサイトを運営しています。
 
自身の経験から、販売ノウハウもお伝えしていきます!
ぜひ一緒にレザークラフトを楽しみましょう♪

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