革を切るときの道具はたくさんあるけど、どれを選べばいいのかわからない!
という方も多いのではないでしょうか?
本記事では、革の裁断に使う代表的な以下の4つの道具を比較してみました。
- 革包丁
- カッター
- ハサミ
- 別たち
それぞれのメリットデメリットを詳しく紹介しているので、違いをお伝えできればと思います。
道具は人によって使いやすさが違うので、自分に合う道具の判断目安にしてみてはいかがでしょうか。
革の裁断に使う包丁・カッター・ハサミ・別たちを比較してみた
革の裁断に使う代表的な道具は次の4つです。
・カッター
・ハサミ
・別たち
「革包丁って必須?」
「革包丁は必要ないってネットで書いてる人たくさんいる・・」
と思っている方も多いかもしれません。
それぞれの特徴やメリットデメリットを知って、自分に合う道具を選んでみましょう。
革包丁のメリット・デメリット
革包丁は革を切るためのスタンダードな道具。個人的に一番おすすめです。
刃に厚みがあるのでさまざまな革に対応できますし、切るときの安定感と断面のきれいさは他の道具よりもはるかに優れています。
また『漉き(すき)』ができることも革包丁だけの特徴。漉き機を持ってなくても、すぐに革を薄くできるのは便利です。
革包丁の値段相場は約3,000〜1万円です。高く感じるかもしれませんが、漉き機は10万円以上するので、個人で楽しむだけなら革包丁1本あれば充分ではないでしょうか。
3,000円程度の革包丁でも10年以上は使えるのでコスパもいいです。
メリットとデメリットをまとめると以下の通りです。
- 安定感がある
- 漉き(すき)加工ができる
- 断面がきれい
- 長く使える
- 気をつけないと断面が斜めにカットされる
- 研ぐ必要がある
最初は違う道具を使って後から買い直している方もいますし、初心者から革包丁に慣れておくのがおすすめです。
私はクラフト社の秀次を使っていますが、8年以上経ってもまだまだ現役で使えますよ。
カッターのメリット・デメリット
革包丁を買うほどでもないかな・・という方にはカッターがおすすめです。
カッターの最大のメリットは安くて手に入りやすいところ。おすすめのオルファの黒刃でも500円くらいで手に入ります。
個人的には革包丁の持ち方とカッターの持ち方を比べたとき、カッターは不安定で危なく感じます。とはいえ、この辺りは慣れで解決できるでしょう。
その他のメリットとデメリットは以下の通りです。
- 安い
- 研ぐ必要がない
- ホームセンターでも売ってる
- 厚い革は切れない
- 切るときに不安定い
- 革によってはすぐに切れ味が悪くなる
カッターを使ってレザークラフトをやってみたい方には、通常のオルファより鋭角で切れ味がよいオルファのスピードハイパーAL型がおすすめです。フッ素加工されているので接着した革を切っても刃がべたつきません。
また、カーブを綺麗に切りたいときはロータリーカッターを使うのがよいでしょう。小回りが利くのでカーブに最適です。
中には直線と曲線でカッターを使い分けている方もいるので、試してみるといいかもしれません。
ハサミのメリットデメリット
ハサミで革を切るときは、切りたいラインが歪んだりミリ単位の誤差がでたりしすいため、注意が必要です。
また、ハサミを使って切った革は、断面が「>」の字になるため、少し大きめに切って縫い合わせた後にコバ磨きで整えましょう。
型紙を革に書き写したあと、パーツごとに大まかに切り分けるときや、薄い革ならカーブもきれいにカットできます。
メリットとデメリットをまとめると以下の通りです。
- 道具に慣れている
- カーブが切りやすい
- 場所によっては切りやすい
- 断面がまっすぐ切れない
- 歪みやすい
- 厚い革は切れない(革用のハサミ除く)
- 正確さが必要な作品には不向き
以上のことから、より完璧に近い状態を目指してレザークラフトをしたい方にはハサミは不向きです。
カッターを使う自信のない方や、見えないところの革を切りたい方は革切りはさみを用意しましょう。5mmまで切れるとのことですが、いつまで切れ味が持つかは未知数です。
別たちのメリット・デメリット
別たちは革包丁に1番近い道具ですが、替え刃があるので研ぐ必要がありません。上手く研げるか心配という方は、別たちを使ってみるといいでしょう。
前後2カ所に刃がついているので、1カ所が切れなくなったら同じ刃をひっくり返して使うことができて経済的ですし、裏表を反対にすれば左利き用にもなります。
ちなみに刃を研いで使えばもっとコスパいいですよ。
ただ、革包丁より刃が薄いため、厚い革を切るときは数回に分けて切らないと切りにくいですし、漉き加工は期待しないほうがいいでしょう。
(刃先の研ぎの角度を変えれば、別たちでも漉けるようになるかもしれません)
メリットとデメリットをまとめると以下の通りです。
- 革包丁と同じ感じで使える
- 厚い革も切れる
- 安い
- 替え刃がある
- 革包丁よりは切れない
- 漉きがうまくできない
ちなみにオルファの別たちの値段は本体が700円くらい、替え刃が3枚300円くらいです。
ただ、別たち→革包丁に買い換えて感動する人が多いので、それなら最初から革包丁を使う方がいいかもしれません。
革包丁・カッター・ハサミ・別たちの比較一覧
最後に、今回紹介した4つの道具のポイントをまとめておきます。
革包丁 | カッター | ハサミ | 別たち | |
値段 | 3,000〜15,000円 | 500円〜1,000円 | 1,500〜2,000円 | 400~600円 |
おすすめ度 | ||||
メリット | 安定感◎・長く使える・綺麗に切れる | 安い・替え刃がある | カーブや丸が切りやすい | 厚い革も切れる・安い・替え刃がある |
デメリット | 高い・研ぐ技術が必要 | 不安定・厚い革は切れない | 断面が垂直ではない・厚い革は切れない | 漉き加工ができない |
使ってみるまでどれがいいのかわからないのが悩ましいところですが、いろんな道具を試すのもレザークラフトの楽しさのひとつといえます。
また、自分なりに使い方を工夫して、用途別に道具を変えると作業しやすくなりますよ。
革の裁断に使う包丁・カッター・ハサミ・別たちの特徴を比較してみたまとめ
ということで今回は、革の裁断に使う道具を紹介しました。どの道具にも言えることですが、それぞれ一長一短あります。
選び方の目安は以下の通りです。
・気軽に始めたい人向け!細かいところも切れるカッター
・包丁やカッターが入らない内側を楽に切れる!初心者に安心の革用ハサミ
・革包丁を安く!砥石で研げばさらにコスパ抜群の別たち
まずは「自分にはこれが合いそう」と思ったものを使ってみましょう。
以上、革を切るときに使う道具の比較でした!どの道具を買おうか迷っている方のお役に立てば幸いです。
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