ヌメ革とは?手入れ方法やエイジングによる変化を詳しく解説

ヌメ革とは 道具・革・材料

ヌメ革という言葉は聞いたことがあるけど、どんな特徴の革なんだろう・・?と思っている方も多いのではないでしょうか。

革財布や革靴など、さまざまな革製品に使われることの多いヌメ革ですが、実はデリケートな革なんです。

そこで本記事では、ヌメ革の特徴や長持ちさせるための手入れ方法を紹介します。

これからヌメ革を育ててみたいという方は参考にしてみてください。

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ヌメ革とは?

ヌメ革とは、植物由来の成分である「タンニン」でなめされた牛革のことです。

タンニンなめしのヌメ革は、もともとは塗装や染色をしないため、薄茶色が一般的でしたが、最近では染色をしたものもヌメ革として表記されています。

言葉の定義が曖昧な革ともいえますが、タンニンを使ってなめされた革全般のことを指すと覚えておくとよいでしょう。

また、ヌメ革には型崩れしにくいというメリットがあります。

これは、タンニンの成分と革のタンパク質の結合により、繊維の伸縮が小さくなるからです。

革は使用条件によって型崩れしやすい素材ですが、ヌメ革は頑丈で長く使えるため、上質なものを長く使いたい人にぴったりです。

ヌメ革の経年変化とは?

よく「革は一生物」「使っていくうちに味がでる」といいますが、ほとんどの場合、それはヌメ革のことを指していると思います。

ヌメ革に含まれるタンニンの成分が紫外線にあたることで酸化し、だんだんと茶褐色へと変化していきます。

これを一般的に「味がでる=エイジング」と表現しているのです。

どのようにエイジングするかは、個体差・使い方・クリームの塗り方によって変わり、ふたつとして同じようにはなりません。

まさに、世界でひとつだけの革製品を育てられるのがヌメ革の醍醐味といえるでしょう。

ヌメ革の経年変化は以下のようになります。

・ナチュラル→濃い茶色

・濃い茶色→さらに濃い茶色

・色つき(緑、青、赤など)→色あせながら茶色

レザ森
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ただ、自分ではかっこいいと思っているエイジングでも、人から「汚い」と見られることもあります。

 

ヌメ革は一生ものの革ではありますが、客観的に見て「汚くないかどうか?」の視点を持つことも大事かなと個人的には思ってます。

ヌメ革の手入れ方法は?

うまく付き合えば一生使えるヌメ革。

せっかくなら正しい手入れでキレイに長持ちさせたいですよね。

まず、ヌメ革の手入れで最初にやっておくと安心なのが「日光浴」です。

ヌメ革の日光浴とは、財布やバッグなどを太陽の光にあてておくことをいいます。

「日光浴=日焼け」のようなもので、ヌメ革を紫外線にあてると、内側から油分がしみ出て保護膜をはってくれます。

保護膜があることで水分や油分の吸収しすぎを防げるので、シミになりにくく、全体にムラの少ないエイジングができるんですよ。

特にヌメ革を初めて使う方は、日光浴させておくと安心して使えるでしょう。

レザ森
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そのままの風合いを楽しみながら使いたい方は日光浴させずに使っても大丈夫です。

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ヌメ革の手入れの頻度は?

ヌメ革の手入れの頻度は、個々の状態によって違うので決まりはありません。

月に1回や2週間に1回という声もありますが、基本的には革の状態をみて必要なときに手入れするのが良いでしょう。

具体的には「カサついてそう」なときや「革の表面が乾燥してそう」なときを目安にします。

財布や靴の曲がる部分を時々チェックして、細かいヒビ割れや表面を触った時のカサカサ感で判断するのがおすすめです。

同じヌメ革でも含んでいる水分量や油分量の違いや、使用条件によってベストなタイミングは変わってくるものです。

もちろんひび割れを起こすくらい乾燥するまで手入れしないのは良くありませんが、過度なお手入れも革には負担になってしまいます。

気になる方は3ヶ月~半年くらいの間隔を目安に手入れすると良いでしょう。

ヌメ革に使うクリームでおすすめは?

ヌメ革は浸透性が良いので、水分と油分のバランスの良いクリームがおすすめです。

また、色をつけたい部分以外は無色を選びましょう。

おすすめはデリケートクリームです。

その名の通りデリケートな革でもシミになりにくく、浸透性が良いので初めてのヌメ革手入れでも安心して使えます。

光沢はほぼ出ないので、素材を生かした風合いのヌメ革にぴったりです。

逆に、光沢がでて欲しい方にはシュプリームクリームデラックスがおすすめです。

値段は高めですが、有機溶剤が入っていないので革への負担が少い乳化性クリームです。

栄養を与えて保湿してくれるのはもちろん、ほどよいツヤで革製品を生き返らせてくれますよ。

ヌメ革のオイルでおすすめは?

ヌメ革を早くエイジングさせたい方は、オイルを塗りましょう。

オイルを塗ったヌメ革は、使い始めからどんどんとエイジングが加速するため、早く飴色になります。

ニートフットオイルを「薄く塗って乾かす」ことを繰り返せば、あっという間に濃い色のヌメ革に変化します。

ただ、元の風合いとは違う雰囲気になるので注意しましょう。

早く濃い茶色にしたいとき以外は使わない方が良いと思います。

ヌメ革を手入れしないのはアリ?

ヌメ革の手入れについては賛否ありますが、どのような革でも適度な手入れは必要です。

汚れやホコリがついた状態が長く続くと、汚くエイジングしてしまいます。

ただ、革によって黄色っぽくエイジングしたり、こげ茶っぽくエイジングしたりするのでどの「色味」に変わるかは、手入れの仕方とはあまり関係ないでしょう。

ヌメ革とは?手入れ方法やエイジングによる変化を詳しく解説まとめ

今回はヌメ革の特徴や手入れ方法について紹介しました。

どのようにエイジングするのかを知って、適度な手入れをしておけば、キレイに育てるのは難しくありません。

今回紹介したクリームやオイルを使って、ヌメ革を楽しく育ててみてはいかがでしょうか。

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皮革業界で働き、個人でレザークラフト制作&販売を8年間やっていました。
 
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