家のミシンでレザークラフトができたら、表現の幅がぐんと広がりますよね。
でも、
レザークラフトにおすすめのミシンや選び方のコツって何だろう?
など、どの職業用ミシンを選べばいいのかわからない人も多いと思います。
そこで今回は、レザークラフトにおすすめの職業用ミシンを3つご紹介。
ミシンでのレザークラフト歴8年の経験を元に、徹底的に調査してまとめました。
この記事を読めば、自分のやりたいレザークラフトと予算に合った職業用ミシンがわかりますよ。
職業用ミシンで革を縫うのにおすすめ3選
「レザークラフトを家で楽しみたいけど、工業用ミシンは値段が高すぎるし置くスペースもない」
という人も多いと思います。
私は家で工業用ミシンを使っていまして、それは旦那の家がもともと商店だったので、コンクリートスペースにミシンを置くことができたからです。
普通の一軒家やマンションでは工業用ミシンを使うのは、重たいので床が抜けないか心配になったり、騒音なども気になったりとハードルが高いですよね。
でも今は、レザークラフト人気が高まっていることを受けて、家で使える職業用ミシンでも革が縫える機種が前より多くなっている印象があります。
高性能のミシンが手の届く値段で売っているので、これを機会にミシンでのレザークラフトを楽しむ人が増えたらいいな~なんて思ってます(`・∀・´)
ということで完全に独断ですが、私のおすすめ3機種をご紹介していきます。
この3つがよいでしょう。
上記の職業用ミシンでは、どれもしっかりと革を縫うことができるので、本格的なレザークラフトを楽しむことができます。
このランクの職業用ミシンを使って、レザーバッグなどはもちろん、中にはレザージャケットを縫うツワモノもいるそうで・・!
最後にそれぞれの違いをわかりやすく表にまとめて比較しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
決して安いものではありませんが、長く使えて相棒になってくれるミシンばかりです。
ちなみに、エクシムプロ9400 極はネットで買えないようなので、取り扱いのあるミシン屋さんに行くか販売店に問い合わせてみてください。
ネットでの購入を考えているなら、ジャノメの780DBがおすすめです。
レザークラフト用の職業用ミシンの選び方
まずは、レザークラフトに向く職業用ミシンの選び方を紹介していきます。
職業用ミシンでレザークラフトをする時に考えておきたいのが『どのくらいの厚みの革が縫いたいのか?どんなレザークラフト作品を作りたいのか?』ということ。
レザークラフトと一口にいっても、革の厚みや革の種類がたくさんあり、縫いたい革や糸の太さによって選ぶべきミシンがは変わってきます。
ただ、どのようなレザークラフト作品を作るときでも、最低限クリアしておきたいポイントを3つ紹介していきます。
職業用ミシンを選ぶときのポイントとしては、
- パワーがあり、本体が重たい (パワーがないと革は縫えませんし、本体が重たいことで振動が軽減されます)
- 出来るだけ工業用ミシンに近い性能がある (プロが使う工業用ミシンに近い性能があることで縫えるものの幅が広がります)
- 出来るだけ太い針や糸に対応している (作風にもよりますが、レザークラフトでは太い糸を使うことが多いので)
があげられます。
あと、個人的にフットレバーのあるものがおすすめです!
フットレバーがあると縫い始めと縫い終わりに両手が使えたり、手で押さえの上げ下げをしなくていいというのは本当に便利です。
一度フットレバーを使うと、フットレバーなしのミシンライフには戻れないでしょう。
それでは、おすすめの職業用ミシン3つをそれぞれを詳しく紹介していきます。
また各ミシンと似ている機種との違いも比較紹介していますので、参考にしてくださいね。
エクシムプロ9400LS「極」
引用:baby lock
今までの職業用ミシンでは縫えなかった8番手の糸で、美しい縫い目を実現。 皮革・厚地も美しく仕上げる、本格的な作品制作が叶う一台です。
とbaby lockのHPにあるように、レザークラフトができるように設計された職業用ミシンがbaby lockです。
まず気になる価格は、定価で17万円+消費税。(販売店によって多少の値段の違いはありますが、だいたい15万円前後だと思います。)
「工業用ミシンに一番近く、工業用ミシンよりも安く買えるミシン」という感覚です。
工業用ミシンに引けを取らないほど、綺麗なミシン目を縫うことができるでしょう。
7mm程度の革も縫えるとのことなので、厚い革や硬い革を使って作品を作りたい人におすすめできるレザークラフト向きのミシンです。
パワー・本体の重さ・縫い目の綺麗さなど、どれを取っても申し分ないのですが、唯一の欠点はネットで買えないこと。
私のように家の近くにミシン屋さんがない場合、遠方へ見に行ったり電話で問い合わせる必要があるので、購入へのハードルが高いのがマイナスポイントかなと。
でもまあ、高い買い物なので遠くてもミシン屋さんに行ってから購入する方が確実といえば確実ですね。
(私は22万円の工業用ミシンをネットで買ったので、そもそも感覚がズレているのかもしれません・・^^:)
エクシムプロ9400極とエクシムプロEP9600の違いは?
エクシムプロ9400極とよく似た機種に、エクシムプロEP9600というミシンがあります。
この2つって何が違うの?と思う人もいると思います。
『エクシムプロ9400極』と『エクシムプロEP9600』の違いを表にまとめてみました。
エクシムプロ9400極 | エクシムプロEP9600 | |
重さ | 13.0kg | 14.5kg |
自動糸切り | なし | あり |
針板の穴 | 大きい | 標準 |
上糸の糸道に太い糸対応の金具 | あり | なし |
針板の穴が大きいということは、太い針の装着が出来ますし、太い糸を縫うこともできます。
また、太い糸に対応した金具があることから見ても、エクシムプロ9400極は厚地に特化した作りになっていることがわかりますね。
エクシムプロ9400極を使った「初めてのミシンレザークラフト」という作り方の本も出ているくらいなので、レザークラフト用の職業用ミシンとしてはこちらが1番でしょう。
ちなみにエクシムプロシリーズはジャノメのOEMなので、ジャノメが製造してbaby lockが販売している製品なんですよ。
ジャノメ780DB
ネットで買えるレザークラフトミシンで一番おすすめなのがこちらのジャノメ 780DBです。
家庭用ミシンから職業用ミシンに買い換える人も多い機種で、価格も10万円以下と比較的手がでやすいと思います。
スムーズに縫える革の厚みは4~5mmあたりとなのこと。
先ほどのエクシムプロ9400極より縫える厚みは劣りますが、ステッチなどの太いところは手縫いを併用するなどの工夫で十分補えるくらいのパワーと性能があるミシンだと思います。
工業用ミシンのDB針と針板が使えます。
職業用で1番太いミシン針18号を使うためには、工業用と同じ大きさの穴があいた針板が必要になります。逆に、針板を薄地用に変えてあげれば、薄地を縫うこともできますよ。
「カシメ穴天びん」で糸への抵抗が少なく、糸通りが滑らかで縫い目が綺麗に仕上がります。
糸調子の設定も簡単で、無段階調節ができるので、厚地も薄地もスムーズに縫えるところが本当にすごいの一言。
素材を置くところにオイル注油穴がないので、素材にミシンオイルが付いてしまった・・・と言う心配がいらないのも嬉しいポイント。
基本的に職業用ミシンは直線縫いのみのシンプルな機能しか付いておらず、家庭用ミシンのような飾り縫いはできません。今まで家庭用を使っていた人の買い替えにもおすすめの機種ですが、そこだけは気をつけましょう。
耐久性・重厚さともに安定して使える職業用ミシンで、性能自体はエクシムプロ9400極とほぼ変わらず、デザインと値段が違う感じということなので、一番のおすすめできるミシンです。
ジャノメ780DBと780DX
ジャノメ 780DBと近い機種にジャノメ 780DXがあります。
この2つの機種の違いを表で比較してみました。
ジャノメ780DB | ジャノメ780DX | |
重さ | 13.0kg | 14.5kg |
自動糸切り | なし | あり |
ほぼ一緒ですね^^;
布だと自動糸切りがあるとすごく便利なんですが、革を縫う時は自動糸切りは使わない方がいいと思うので、780DBの方がおすすめとさせていただきました。
JUKI シュプール 『SPUR30』 TL-30
実際に縫製工場などで使われる工業用ミシンを作っているジューキ。
中でも人気の高い職業用ミシンが、このジューキ 『SPUR30』 TL-30です。
工業用と同じ垂直釜を採用しているので糸の締まりがよく、多くの定評があります。また、垂直に入れるボビンケースを取りやすいように設計されているのも、作業時のストレスフリーに配慮してくれています。
厚物用針板を使えば、工業用針で18号の太さの針まで使えて、3mm程度までの革を縫うことができるでしょう。
パワーも耐久性も期待できるのですが、上記二つの機種よりは縫える厚みが劣るため、薄手の革や布を使ったレザークラフトをしたい人向けでしょう。
とはいえ、厚みと硬さのある帆布もスイスイと綺麗に縫えますし、布もメインで使いたい人にぴったりのミシンです。
付属品も色々付いていて、職業用ミシンとしてのパワーと性能を十分持っていてレザークラフトにも使える中ではかなり安いミシンと言えます。
レザークラフト教室にはこのシュプールが置いてあることが多いので、性能を信頼できる一つのポイントですよね。
SPUR30とSPUR30DXの違い
『SPUR30』TL-30に近い機種で、『SPUR30DX』 TL-30DXがあります。
この2つを比べてみました。
SPUR30 | SPUR30DX | |
重さ | 11.3kg | 11.5kg |
使用針 | 工業用 | 家庭用 |
自動糸通し | なし | あり |
上送り押さえ | なし | あり |
大きな違いは3点ですね。
SPUR30DXには、上送り押さえが搭載されていますが、JUKI用の上送り押えが売っているので、特に必要ないでしょう。
レザークラフトするミシンなら、できるだけシンプルな機能の方が故障しにくくおすすめです。
レザークラフト向きの職業用ミシン比較
今回紹介した3つのミシンをわかりやすいように表で比較しました。
職業用ミシンは一台買うと本当に長く使える機械です。
慎重に悩んで、購入してくださいね。
エクシムプロ9400LS「極」 | ジャノメ 780DB | JUKI シュプールTL-30 | |
重さ | 13.0kg | 11.3kg | 13.0kg |
ミシンのサイズ | 幅498×高さ338×奥行き218mm | 幅498×高さ338×奥行き218mm | 幅452×高さ350×奥行き219mm |
使用針 | 工業用DB×1 #9~#18 | 工業用DB×1 #9~#18 | 工業用DB×1 #9~#18 |
照明 | ツインLED | ツイン電球 | LED |
厚物用針板 | 標準装備 | 標準装備 | 別売り |
フットコントローラー | 大型 | 従来型(自動糸切り機能つき) | 従来型 |
フットレバー | あり | あり | あり |
縫うスピード | 800~1,600針/分 | 800~1,600針/分 | 55~1,500針/分 |
釜の向き | 垂直 | 垂直 | 垂直 |
使用電圧 | 100V 50/60Hz | 100V 50/60Hz | 100V 50/60Hz |
消費電力 | 90W | 90W | 92W |
この表を見てみると、エクシムプロ9400極はジャノメが作ってるだけあって、あまり変わらない感じがしますね。
パワーや実際の縫えるものなどは試してみないとわかりませんが。
個人的な感想としては、
・商品として革製品を作って販売したい本気タイプの人、予算が10万円以上の人
⇨エクシムプロ9400極
・商品として革製品を作って販売したい本気タイプの人、予算が10万円以内の人
⇨ジャノメ 780DB
・帆布などの布と革を使った商品を販売したい、もしくは趣味でレザークラフトを楽しみたいタイプの人
⇨JUKI シュプールTL-30
が合うんじゃないかなって個人的に思ってます。
ぜひ今回おすすめしたミシンで、レザークラフトを楽しんでくださいね。
職業用ミシンで革を縫うのにおすすめな機種3選&比較してみたまとめ
個人的な意見としてですが、以下の選び方がよいと思います。
・商品として革製品を作って販売したい本気タイプの人、予算が10万円以上の人
⇨エクシムプロ9400極
・商品として革製品を作って販売したい本気タイプの人、予算が10万円以内の人
⇨ジャノメ780DB
・帆布などの布と革を使った商品を販売したい、もしくは趣味でレザークラフトを楽しみたいタイプの人
⇨JUKI シュプールTL30SP
気になる方は、商品ページを確認してみてはいかがでしょうか。
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